お世話になります。希望へ.comブログの管理人です。
この度、西日本新聞さまに記事を掲載していただきましたので、ご案内いたします。
西日本新聞朝刊(2018.4.30)
満足に治療を受けられるかは、家族の頑張り次第-。患者数が少ない「希少がん」はそうした傾向が特に強い。
福岡県飯塚市の会社員、茅原史典さん(52)は08年、父親に神経内分泌腫瘍が見つかった。10万人に6人弱とされる発症確率だった。
有効性が証明された標準治療はなく、症例も情報も少ない。主治医の「セカンドオピニオンには全面協力する」という言葉で不安が増した。入院先には同じ病気の患者がおらず、スタッフから納得できる説明もない。孤立していく父の姿に居ても立ってもいられず、情報収集を始めた。
有給休暇を取り、意見を聞きたい一心で、全国に当時約300あった「がん診療連携拠点病院」に片っ端から電話した。セミナーに足を運び、パソコンにかじりついて欧米の論文に目を通した。コンピューター断層撮影(CT)画像を手に東京の病院を訪ね、国内で未承認の薬を使う手だても模索した。
1年半後、父が72歳で旅立ったとき、有給は使い切っていた。職場の理解で心ゆくまで付き添えたと思う反面、後悔と不満が残った。「正しい情報がないと家族も治療の選択に悩み、振り回される」
昨夏、膵臓がんの患者支援団体「パンキャンジャパン」(東京)の福岡支部を発足させた。神経内分泌腫瘍と難治性の膵臓がんについて、専門医らと連携し情報発信し、がんサロンを開いて患者や家族に寄り添っている。
いつ患者やその家族になってもおかしくない。自分と同じような後悔と悩みが繰り返されないよう、がんを知り、受け入れるよう社会になってほしい。そう願っている。(下崎千加、井上真由美)
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▼西日本新聞朝刊(2018.4.30引用)